今こそ腸内細菌叢のバランス!

海野竜也 工学博士

コロナウィルスの勢いが静まりそうにもありません。初めは中国とその周りの地域だけだったのですが2020年4月、今ではアジアよりも西洋の国々、特にアメリカが大打撃を受けています。

コロナウィルスの特徴として免疫力が弱い持病持ちの方の致死率が高いことが挙げられます。また、感染力がインフルエンザより強く、無症状または軽症状の方が感染を広めてしまうという問題があります。マスクやアルコール消毒の需要が高くなりました。アルコール消毒液は私たち微生物研究室では常に使いますので自分たちで作っています。一斗缶の工業用アルコール(エタノール)を使うのですが4リットル、三千五百円くらいで水で7:3で薄めてスプレーのボトルに入れて使っております。

原液をそのままスプレーしますとスプレーした途端に揮発してしまいますので水で薄めて使ってください。50%以下に薄めたアルコールでもコロナウィルスを不活性化できたという報告もあるので70〜80%ぐらいで十分だと思います。水20ミリリットルにエタノール80ミリリットル混ぜてスプレーボトルに入れればオッケーです。消毒も重要ですが本人の免疫を強くすることも重要です。体に良い食べ物、腸内細菌に良い食べ物を食べれば免疫が強くなることはご存知ですと思いますので、今回はなぜ、腸内細菌が免疫に関係しているのかについて説明していこうと思います。


食べ物が胃で消化され、炭水化物や脂肪、タンパク質に分解されて小腸で吸収されます。脂肪の吸収には胆汁酸が必要でして肝臓から小腸に提供されます。小腸で吸収されなかったもの(主に食物繊維)や胆汁酸の残りは大腸に運ばれます。大腸には約30~40兆の細菌が住んでいて約300~1000種に及ぶ腸内細菌叢を構成しています。

これらの中には大腸の内腔(ウンチが通る道です)にいる細菌、大腸の表面を覆っている粘液の中に住む細菌、大腸の表皮細胞にくっついている細菌がいるわけですが、これらの細菌は何を食べられるかによって住む場所が決まります。例えば粘液を餌にする細菌は内腔から粘液に移動します。粘液の中で暮らす細菌もいるし粘液の中を突き進み上皮細胞に密着しようとする細菌もいます。

粘液を餌にできる細菌は一部でして残りのほとんどが内腔にいます。細菌の種によって食べるものも住む場所も変わってくるというわけです。プロバイティクスとして有名なビフィズス菌は粘液の中にいるタイプです。粘液を分解し周辺にいる細菌たちに栄養を与え、腸の表皮細胞の近くで短鎖脂肪酸の発生を可能にします。短鎖脂肪酸は腸細胞に吸収されて腸の栄養となります。

以前紹介したアッカーマンシアも粘液を餌とします。このように腸細胞と腸内細菌は密接な関係があります。もちろんこれは一つの例であり、まだ発見されていない細菌と腸細胞の関係はたくさんあると思います。
では、免疫と腸内細菌の関係について説明します。腸には体の免疫細胞の60%以上が集まっていて「腸管免疫」と呼ばれています。免疫細胞と一言で言っていますが何種類かの細胞があります。T細胞、B細胞、樹状細胞、マクロファージ、そしてナチュラルキラー細胞(生まれながらの殺し屋)と呼ばれる免疫細胞もあります。

これらの免疫細胞たちの働き方には違いがあります。「働く細胞」というアニメを見ていただくのが一番なのですが簡単に説明しますとマクロファージは無差別的に異物を食べてしまう細胞、B細胞は他の免疫細胞が異物を認識できるように異物を抗体でマーキングする細胞、T細胞は進化をする免疫細胞で異物を攻撃する毒素を作るタイプ、他のT細胞やB細胞に異物の侵入を知らせるタイプ、そして異物の侵入に攻撃体制で待ち構えるタイプなどがあります。樹状細胞は自分がやっつけた異物の一部を他の免疫細胞に知らせてあげて侵入した異物を特定できるようにしてくれます。ナチュラルキラー細胞はウィルスに感染した細胞を攻撃します。また、免疫は異物だけではなくガン細胞も攻撃してくれます。

腸の上皮細胞にはある程度の感覚でM細胞という出入り可能な「門」があります。この門を通過できるのは抗原と呼ばれる異物の一部分です。また、M細胞を細菌も通過できることがわかりました。乳酸菌がM細胞を通過して腸の免疫細胞に認識される画像をアサヒグループが報告しています。つまり私たちはM細胞を通して細菌を少しずつ吸収し、吸収した細菌を学習し抗体を作っているわけです。粘液細胞にいる細菌が免疫を活性化させるというわけです。また、粘液細胞ではなく内腔にいる細菌も免疫に重要な働きをします。

例えばアミノ酸の一種で肉や乳製品に多いトリプトファンを腸内細菌が代謝するとIPAとかトリプタミンという物質が出て腸管免疫を強化するという報告があります。もちろん食物繊維を分解したときに発生する短鎖脂肪酸も同様な効果が報告されています。また、胆汁酸も腸内細菌により多様な物質に分解され免疫細胞を強化するのに使われると報告されています。しかし、これらの作用は腸内細菌叢のバランスが崩れたときには免疫の強化どころか免疫の暴走につながります。

腸の上皮細胞間の隙間は実は調節可能でして腸内細菌叢のバランスが崩れると腸上皮細胞の隙間が広くなり腸内細菌や消化されなかったものなどの異物が上皮細胞の壁をくぐり抜けてしまいます。そうなると免疫細胞が一斉に攻撃を始めます。攻撃が終わり、免疫細胞がクールダウンしなくてはいけないのですが過度な攻撃が長続きするとクールダウンできずに異物ではない自分の細胞までも攻撃し始めます。

これが炎症と呼ばれる症状です。
コロナウィルスは私たちの細胞の中に入って増殖するのでナチュラルキラー細胞が感染した細胞をやっつけてくれれば良いのです。今のところ腸内細菌が直接的にナチュラルキラー細胞を刺激して強化してくれるという報告は有りません。

しかし、腸内細菌叢のバランスが崩れる期間が長引くとナチュラルキラー細胞が暴走して腸が炎症を起こします。ですので、食生活の管理をしっかりとしてナチュラルキラー細胞にはコロナウィルスに備えていただきましょう。ウィルスが増加するより早くナチュラルキラー細胞が増えればウィルスに勝つわけです。皆様の体調管理がコロナへの勝利へとつながります。

 

(ブログをお読みいただいた皆様へ)

“私たちは日々の健康を維持するために様々な活動をしております。
毎日の健康に役立つ情報を配信し社会貢献に努めて参ります。“

みんなの合同会社 一同

画像をアップロード

プロロム ヴォーダ商品紹介

セルビアで古くから飲み継がれた、
健康増進抑石温泉水。
プロロムヴォーダはスーッと染み入るような、くせのない飲み心地が特徴的な温泉水です。