ウィルス感染のメカニズムとは?

薬剤師著

 ウィルスは、基本的にはたんぱく質と粒子からなる粒子です。細胞壁を持たず、自己の複製を宿主細胞に依存します。

 ウィルスが増殖するには、まずは宿主細胞の表面に吸着することから始まります。ウィルスが細胞に接触すると、細胞内へと侵入します。細胞内に侵入したウィルスは、自分のDNRまたはRNAを遊離させます。

 遊離したDNAやRNAは核の中に送り込まれ、遺伝情報の核酸が取り込まれると、ウィルスの複製に必要なたんぱく質や核酸が大量に合成されます。

 このように、ウィルス由来のたんぱく質や核酸が合成され、最終的にウィルスが複製されます。複製されたウィルスは、細胞から放出され、次々に感染していきます。

感染症の流行を表すSIRモデルとは?

 感染症の流行規模を予測することは、公衆衛生上でとても重要です。

 カーマックとマッケンドリックが考えた「Kermack-McKendrickモデル」という感染症の理数モデルがあり、それをもとに作られた「SIRモデル」と呼ばれる方程式があります。これは、感染症が人口に対して流行する具合を調べるために、人口集団を3つに分けて考えます。

 時刻tにおいて

・S(t):感受性保持者(Susceptible)→感受性を持つ人。これから病気にかかる可能性のある人の数。

・I(t):感染者(Infected)→感染者。現在、病気にかかっていて、他人に病気を移す可能性のある人の数。

・R(t):免疫保持者(Recovered)→病気を克服して免疫を保持している人。回復して免疫が出来ている人、あるいは隔離されている人、すでに死亡している人の数。

全人口の数をNとすると、N=S(t)+I(t)+R(t)  となります。

 SとSが接触する→感染者は増えない

 SとIが接触する→感染者は増える

 SとRが接触する→感染者は増えない

と考えることが出来るので、SはSIに比例する速度で減少するとすれば、微分方程式で表すことができます。

 感受性保持者と感染者が接触して感染するということは、感受性保持者の変化量は、感受性保持者と感染者の積に比例して減るということになります。

 そのぶん、感染者の変化量は上がり、一度感染して免疫を獲得した免疫保持者の数は減ります。

 βを感染率、γを隔離(回復)率とおくと

S(t)=-βS(t)I(t)

I(t)=βS(t)I(t)-γI(t)

R(t)=γI(t)

となります。上記3つの式を足すと、(S(t)+I(t)+R(t))=0です。

 SIRモデルにおいて、感染と隔離(回復)の過程は、感染者(I)との接触により、感受性保持者(S)が感染者(I)となる感染過程があります。S+I→2I。

 さらに、感染者(I)回復し、免疫保持者(R)となる回復過程があります。I→R。

sSusceptible(健康な人。免疫を持たず、感染可能者。)→IInfected(感染者。接触した感染可能者に病気を移す人。)→RRecovered(回復(感染後に免疫を獲得した人)または死亡)

 このように、S→I→Rの順番となります。S→Iの過程では、感染率βが関与します。

I→Rの過程では、隔離(回復)率γが関与します。

基本再生産数とは?

 基本再生産数とは、感染症のうつりやすさの指標をして用いられます。

・感染者I(t)は、単調に減少し0に収束する。(感染症は拡大せずに根絶される)

・感染者I(t)は、単調に増加し、ある時刻で最大値となる。その後、単調に減少し0に収束する。(感染症は風土病となる)

 上記2つを決める閾値を「基本再生産数」と言います。簡単に言うと、一人の感染者から、何人に感染させるかを表す数字です。

 一人の感染者が生み出す二次感染者の平均値のことを示し、この値が1以下ならば感染症は減少し、この値が1以上ならば感染症は増加します。

 

 基本再生産数は、感染者一人がR(免疫を獲得して回復または死亡)となるまでに伝染病を広げた人数に相当し、その式は=Nβ/γで表すことができます。

感染可能な時期は、I(t)=I(0)となります。

新型コロナウィルスの感染力はどのくらい強いのか?

 新型コロナウィルスは感染者が日々増え続けている段階です。これまでの情報から、新型コロナウィルスの暫定的な基本産生産数は1.4~2.5と推測されています。

 この数字がどの程度かを比べる対象として、インフルエンザの基本再生産数は1.4~4です。一人のインフルエンザの患者から、1人~最大4人に感染させるということです。

 また、同じコロナウィルスであるSARSでは2~2.5と言われています。

 世界で最も感染力の強い感染症とされる麻疹の基本再生産数は12~18です。

 しかし、いまだに新型コロナウィルスの詳しい正体は分かっておりません。

 また、新型コロナウィルスにかかり死亡した患者さんは、合併症を持っていた方が多いとの情報があります。重症患者さんでは、症状が激しい可能性があり、軽症の新型コロナウィルス感染症患者さんと同じ感染力ではないことも考えられます。

 SARSの時も同じコロナウィルスでしたが、特に医療関係者や病院内では広がりやすいという特徴があります。 

 感染者と長時間、近距離で暴露するのは非常に感染しやすい状況ですので、しっかりとした感染対策を行いましょう。

 感染症においては、予防と隔離に強い相乗効果があることが分かっています。予防と隔離の2つの対策を組み合わせたほうが、片方の場合よりも効果的です。

 感染症が突発的に流行した場合は、「予防と隔離」を2大対策として覚えておきましょう。

 現実の感染症の流行を考えると、年齢と感染率は大きく関係していることが分かります。流行過程を考える際には、年齢構造を導入することで、より現実味が出てきます。

 

(ブログをお読みいただいた皆様へ)

“私たちは日々の健康を維持するために様々な活動をしております。
毎日の健康に役立つ情報を配信し社会貢献に努めて参ります。“

みんなの合同会社 一同

画像をアップロード

プロロム ヴォーダ商品紹介

セルビアで古くから飲み継がれた、
健康増進抑石温泉水。
プロロムヴォーダはスーッと染み入るような、くせのない飲み心地が特徴的な温泉水です。